店舗集客におけるSNSの特徴とポイント|活用方法も解説
今や多くの人が何気なく利用しているSNSは、店舗集客の手段としても活用されています。さまざまなSNSの企業アカウントのなかには、数千~数万人ものフォロワーを抱えているものも存在しています。
こうした人気アカウントを見て自社でも取り入れようとしている企業は多数ありますが、SNSによる集客は簡単に成功するとは限りません。
本記事では、店舗集客の手段としてSNSを活用する際におさえておきたい知識と、現在活用されているSNSによる店舗集客の特徴について解説します。
目 次
店舗集客におけるSNSの重要性
SNSを店舗集客に活用する際は、その役割を理解しておきましょう。単に情報を発信するだけでなく、人と人・あるいは企業などがつながりを持ち、情報や意見を共有して価値観を形成するのがSNSです。
ただ集客するだけでなく、ときには顧客と密なコミュニケーションを取る必要があります。SNSを利用する際は、ほかの集客ツールとは異なる戦略やポイントをおさえて使いましょう。
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店舗集客におけるSNSのメリット
SNSには、店舗集客において複数のメリットがあります。
費用をかけずに集客・ファン化できる
SNSはアカウント開設や運用にほとんど費用がかからないため、コストを抑えた集客・ファン化施策を打ち出せます。
自社製品やサービスをアピールしたいが予算が足りないなどの場合でも、SNSならコストを抑えつつ効果的な施策を打つことも可能です。
また、企業が発信した内容に顧客が直接コメントやDMを送ることで、双方向のコミュニケーションも取れます。これは、顧客の企業や店舗に対する信頼感を向上させ、ファン化にもつなげられるメリットです。
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商品やサービスの改善・開発に役立つ
SNSには顧客からの意見や評価がリアルタイムでわかるものもあります。うまく活用すれば、商品やサービスの改善・開発にも役立ちます。
顧客からの意見をコンスタントに取り入れ、高品質な商品を作り続けられる体制を得られれば、競合他社との差別化も可能です。
拡散力が高く認知度の拡大効果が期待できる
SNSはフォロワーが少ないうちは即効性が低いものの、多くのユーザーに効率よく拡散できます。チラシなどとは異なり、商圏内はもちろん、商圏外にも自社製品やサービスを周知できるため、認知度拡大にも役立ちます。
フォロワーが増えれば即効性や拡散力・認知度向上も期待できるでしょう。これもまた、店舗集客におけるSNSのメリットです。
店舗集客でSNSを活用する際のポイント
SNSを用いた店舗集客を成功させるには、以下のポイントをおさえておく必要があります。
目的・目標を明確にしたうえで利用するSNSを選ぶ
まずは集客における目標と目的を明確化しましょう。これにより、的確なSNSの選択やアカウント運用方法をスムーズに決定できます。
例えば、目的を「新規顧客獲得」とし、目標を「来店数向上」とした場合、SNS上では商品やサービスだけでなく、店舗立地やアクセス方法なども発信しましょう。また、SNSは主なユーザーの年齢層や特徴がそれぞれ異なります。
SNS | 主な年齢層 | 特徴 |
Tiktok | 若年層 | 動画でのコンテンツ発信が中心 |
20~30代 | 画像とハッシュタグによる発信が中心 | |
40代以降 | 実名・企業名での運用が多い | |
X(旧Twitter) | 10~30代 | テキストでの情報共有に適している |
LINE | 未成年から中高年層まで | 幅広い層とつながりが持てる |
このように異なるターゲット層に合わせたものを選択することも、施策成功のポイントです。
投稿ルールや炎上対策を徹底する
SNSやアカウントの運用において重要なのが、投稿ルールや炎上対策の徹底です。不適切な投稿は顧客の離脱を招くだけでなく、企業や店舗の信用にも深く影響します。最低でも、以下の要素は必ず明確にしておきましょう。
- 投稿内容や画像の選定基準
- アカウントにおけるトーンやマナー
- NGワードや投稿してはならない内容のルール
- 投稿前に内容を複数人でチェックする体制
また、どれだけ注意しても炎上につながることはあります。万が一の事態が発生した際は、適切な対処が求められます。炎上対策と炎上した際の対応もあらかじめ作成しておくとより安心です。
プレミアム登録や有料広告も検討する
SNSにはプレミアム登録や有料広告を利用できるものもあります。検討の際は、これらの利用も含めて考えましょう。
プレミアム登録には、文字数制限の解除などの機能があります。また、有料広告を出稿すれば、自社アカウント以外の場所でも集客できます。これらを利用するのも、SNSによる店舗集客の有効な活用方法です。
費用はかかってしまいますが、費用対効果を計算したうえで検討すれば、ロスを最小限に抑えられます。より集客効果を高めたい場合は、有料機能の利用も検討しましょう。
主なSNSとその特徴
店舗集客でよく利用されているSNSの特徴を解説します。導入の際は、以下の内容を参考にしつつ、自社にあったものを選びましょう。
X(旧Twitter)
10~30代の若年層から共働き世代が主に活用しているSNSです。SNSのなかでも拡散力に優れており、終着点のない回覧板のように情報が回ります。
ほかのSNSはフォロワーの範囲内で情報が回りますが、Xはリツイート機能などを用いれば、フォロワー外にも情報を届けられます。
ユニークで分かりやすい情報をコンスタントに提供し、多くのフォロワーを確保している企業アカウントがあるのも特徴です。なお、Xは一度の投稿で使える文字数が140文字に制限されています。
この中で話題になるような投稿をするには、情報の正確さだけでなくユニークさも要求されます。
Instagramは20~30代の若年層を中心に活用されています。画像を中心に投稿し、投稿画像に関連性のあるキーワードを「ハッシュタグ」と呼ばれるタグをつけて掲載します。
若年層を中心にした、オシャレさや独特さをアピールした雑誌のようなSNSです。
アカウント内でいかに自社の雰囲気を打ち出し、フォロワーを確保するかがInstagramにおける集客戦略となります。
例えば、セール情報を掲載する場合、セールに関するポスターやクーポン券の写真を投稿するよりも、以下の情報を掲載した方が効果を発揮します。
- 店内や商品・サービスが分かる画像
- 商品を利用して作られた料理や作品
- サービスを受けた影響
Instagramは、ツイッターのように文字による投稿が注目されるわけではない点に注意しましょう。
LINE
10~60代までの、非常に幅広い層に利用されているSNSで、店舗集客においてはメールとチラシの役割を担います。
主に家族や友達同士・職場でのグループ間の連絡に用いられるSNSで、店舗予約などにも活用されています。顧客と1対1のコミュニケーションが取れるほか、セール情報や新商品の告知もできます。
なお、企業アカウントの開設は有料です。利用する際はコストも含めて検討しましょう。
40代以降の年齢層を中心に活用されています。店舗集客でもポピュラーなSNSです。実名登録が基本で現実でのつながりが多く、投稿内容も知人や友人・家族へ向けた近状報告の代わりとして利用されているのが特徴です。
SNSとしての特性上、文章を長めに掲載する傾向があります。企業が利用する場合は、自社の真摯な思いや有益性を提供したい・固めの文章を使いやすいSNSを利用したいときに適しています。
TikTok
Tiktokは動画を中心に投稿するSNSで、10~20代の若者世代を中心に人気を集めています。近年は企業も集客施策の一環として活用するようになりました。拡散力に優れているうえに、ほかの集客媒体への誘導も容易です。
若者を中心に活用されているため、トレンド性を重視したい場合に適しています。また、スマートフォンひとつで動画を作成・投稿できるため、コストを最小限に抑えつつ施策を打ち出したい場合にも便利です。
SNSを上手く活用して店舗集客を実現しよう
SNSは店舗集客においてさまざまなメリットをもたらします。このメリットを最大限に活かすには、導入や運用のポイントをおさえつつ、自社にあったツールを選ぶことが大切です。
まずはSNSをどのように活用したいかを考えるところから取りかかりましょう。